東京メンタルクリニック

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睡眠障害について

睡眠の重要性

睡眠の問題は、人間の心身の健康にとって非常に重要です。
毎日明るい気持ちで意欲的な生活を送るためには、質の良い睡眠が必要となります。

現在、5人に1人の割合で睡眠に問題を抱えている人がいると言われています。
文明の進歩とともに夜型社旗に移行してきていることから、睡眠覚醒リズム障害なども増大しています。
夜勤による睡眠不足によって、交通事故をはじめ原子力発電所やオイルタンカーなど社会的影響が大きい事故なども発生しており、大きな問題となっています。

睡眠障害とは

眠れない=睡眠障害というわけではありません。
睡眠障害とは、睡眠に関連して何らかの問題がある状態を指します。
例えば不眠の原因については、環境や生活習慣、精神的・身体的な病気に原因があるもの、薬によって引き起こされるものなど、様々です。
また、日中に過剰な眠気を催す過眠や、睡眠中の病的な運動や行動、睡眠のリズムの乱れなど、多くの病気が含まれます。

睡眠のメカニズム

地球上のすべての哺乳類が、生命維持のために睡眠を必要としています。
このことは実験で確認されているのですが、実際にどのように制御されているのかは、はっきりとわかってはいませんでした。
当初は、「睡眠は覚醒レベルが低下すると起こる」という、受動的な捉え方をされてきました。
しかし、最近の研究から、大脳の中に「睡眠を起こすための脳」があり、生命維持のために能動的に睡眠を起こしている事がわかってきました。
更には、睡眠を引き起こすための2つのメカニズムが働いている事が明らかにされました。

一つがホメオスタシス機構です。
これは、起きている時間が長ければ長いほど、深く長い睡眠を必要とするというメカニズムです。
深い睡眠を取る事で様々なホルモンが分泌され、身体の疲労回復と修復が行われます。
ホメオスタシス機構は、睡眠不足になった際に深い睡眠を取り戻すために、睡眠の質と量を調整する機構として存在していると考えられています。

もう一つは体内時計機構です。
前日の睡眠量にかかわらず夜のある時刻になると眠くなったり、あるいは徹夜していて、途中に何度も眠気に襲われていたとしても、日中になると眠気が薄くなったりします。
これは、睡眠が体内時計の制御を受けているからこそ起こる現象です。
ホメオスタシス機構が覚醒時間によって働くことに対し、体内時計機構は時刻に依存していると言えます。
体内時計そのものが刻むリズムは24時間周期よりも長いのですが、様々な刺激(食事や運動、仕事や学校などの同調因子)によって修正され、1日の生活に適応しています。

睡眠薬について

昔使われていたバルビツール酸系睡眠薬は、耐性、依存性、離脱症状が強く、大量に服用することで死に至ることもありました。
その印象が強いせいか、睡眠薬と聞いただけで抵抗感を示す人も少なくありません。
しかし、現在使われているベンゾジアゼピン系などの睡眠薬は上記のような性質が極めて少なく、正しく服用することで、例えばアルコールよりも安全な薬剤となります。
2010年より使われるようになったメラトニン受容作動薬は、ベンゾジアゼピン系よりも効果は弱いものの、より安全性が高い薬剤です。
この薬剤は体内時計に働きかけることで睡眠を促します。
生活習慣の改善となどと組み合わせて使用することで、より高い効果を得られます。

薬剤治療を敬遠する人はまだ少なくありませんが、適切に使用することでより効率的な治療が可能です。

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